雑記

書房

「いらっしゃい」と、低くて落ち着きのある声。奥には知的な雰囲気に満ちた老店主が座っていた。砂が噛んだ引き違い戸を閉めると、独特な匂いが鼻を突いた。ざっと棚を見回すと、見たこともない本が多く並んでいる。 京都の寺町通りに並ぶ、とある書房。地元…

ターナー展で考えたこと ー二つの崇高論ー

ターナー展へ 二~三年ほど前から美術館に、とりわけ絵画を観に行くようになった。最初は大学での研究に若干関わるだろうぐらいの気持ちで行っていたのだが、最近では純粋に好きで観に行くようになった。とはいえ観ていてもまだまだ何が何やらさっぱり、とい…