Dearにっぽん「町医者になる〜滋賀・ある診療所の日々〜」

「患者に寄り添える医師になりたい」。地域医療を担う“町医者”を目指し若き医師が研修を積んでいる。住民が人生を全うするために必要な医療とは。模索の日々を追った。 田園風景が広がる滋賀県竜王町の診療所で、全国から集った医師たちが研修を受ける。住民…

”共通了解”のための哲学

「政治哲学という分野を研究していた」と話すと、その反応はおおよそ次の二つで、「政治に関心があるんですね」、あるいは「哲学に関心があるんですね」のいずれかだ。一般の人にとって「政治哲学」という聞き馴染みのない二つの熟語の組み合わせは、たいて…

想像力と有限性-『想像力』メアリー・ウォーノック

今、私の目の前にはパソコンとテレビがある。テレビではニュースで中年の女性が泣いている。その涙と表情をみて、私は女性の気持ちを「想像」する。 「想像する」という行為は、人間社会において当たり前のように行われている。当たり前でありながら、しかし…

理性主義からの解放を目指して-『詩としての哲学』冨田恭彦

「哲学とは真理の探究である」、そう理解している人は多いのではないか。古代ギリシャから西洋近代において、哲学の至上命題は、「理性によって絶対的な知としての真理を捉えること」であった。そこには不変なる真理というゴールが設定され、その時代、その…

「古典を読む」ということ

" data-en-clipboard="true"> 自分にとっての研究とは 先日、正式に大学院を辞めてきた。留学を終える時点でアカデミアから離れることに決めていた。研究をする上での自分の能力の問題、経済的問題、昨今の研究職の厳しい状況など、理由はいろいろあるが、最…

書房

「いらっしゃい」と、低くて落ち着きのある声。奥には知的な雰囲気に満ちた老店主が座っていた。砂が噛んだ引き違い戸を閉めると、独特な匂いが鼻を突いた。ざっと棚を見回すと、見たこともない本が多く並んでいる。 京都の寺町通りに並ぶ、とある書房。地元…

Interpreting Gadamer’s Philosophical Hermeneutics as Conservatism

Abstract This dissertation aims to interpret Gadamer’s philosophical hermeneutics as conservatism. Although a view of Gadamer as a conservatist in a broad sense has been disseminated especially due to Habermas’s criticism, the meaning of c…

On Searle’s notion of institutional facts

On Searle’s notion of institutional facts: Can status function declarations create institutional facts? Introduction There is no doubt that John Searle has substantially contributed to social ontology. What he calls ‘The Philosophy of Soci…

What is ‘neoliberalism’, and how is it related to globalisation?

What is ‘neoliberalism’, and how is it related to globalisation? In the last three decades, the concept of neoliberalism has become increasingly familiar, but the term has been employed in a nuanced way. Interestingly, ‘there does not seem…

カールトンヒル

良い街には象徴がある。出来事、風景、食に人物。そこに人が集い、衣食住という営みを継続的に行う空間ならば、その街を凝縮し表象するような象徴が生まれてくる。エッフェル塔を見ればそこにはパリの街が広がっているとわかるし、ビッグベンを見ればそこは…

修論

今月上旬に無事修論を提出した。この一年の集大成である修論を書き上げるまでの過程を少し振り返って記録しておきたい。 三月 授業がまだ続く。月末に修論のタイトルと要約(100 Words)、および論文内容にかかわるキーワードを4~5個書いた簡単な修論計画を…

ターナー展で考えたこと ー二つの崇高論ー

ターナー展へ 二~三年ほど前から美術館に、とりわけ絵画を観に行くようになった。最初は大学での研究に若干関わるだろうぐらいの気持ちで行っていたのだが、最近では純粋に好きで観に行くようになった。とはいえ観ていてもまだまだ何が何やらさっぱり、とい…

はじめに

なんとなく始めました。何かを書く場所が欲しいというぼんやりとした思いから始めるので、継続できるかはわかりません。 明確な目的があるわけでもなく、したがって何を書くのか、どう書くのかも決まっていません。そもそも人に見せるかもわかりません。 が…